(3)遺産分割について

遺産分割の内容にはどのような種類がありますか?
以下の4つが挙げられます 現物分割:遺産を現物のまま分ける方法
 換価分割:遺産を売って換価し、そのお金を分ける方法
 代償分割:ある特定の相続人が遺産を承継し、その代わりに他の相続人にお金を支払う方法
 共有分割:遺産を複数の相続人で共有する方法
これらは、土地は○○建物は○○株式は○○、といった具合に個々に組み合わせて決めても構いません。協議がまとまったら、遺産分割協議書を作成し、ちゃんと書面で残しておくことが重要です。

 寄与分とはなんですか?
特別の寄与(貢献)をした人が法定相続分を超えた割合の遺産を取得できる制度です寄与分は民法第904条の2で規定されており、被相続人の財産の維持または増加に特別の寄与をした者に、その寄与の程度に応じて、他の相続人より多めに財産を取得させようという趣旨の制度です。
当事者間の話し合いで決着がつかない場合は、家庭裁判所に対し寄与分を定める調停の申し立てをすることとなります。
しかし、一般的に勘違いしやすい点として、通常期待されるような貢献(例えば日常生活の介助や了承看護・介護など)は寄与分としてほとんど認められません。単に亡くなった方と一緒に住んでいて、面倒を見ていたというだけ足りません。また、法定相続人以外の方(例えばお嫁さん)には原則として寄与分は認められません。

特別受益とはなんですか?
一部の相続人が生前被相続人から財産を貰っていた場合に、不公平さを解消する制度です 特別受益は民法第903条で規定されており、生前に貰っていた財産額を相続財産に足し、法定相続分を計算しなおした上で、既に貰っている額を減じた額をその相続人の取り分とします。このことを“持ち戻し”といいます。

遺言があったのですがそれとは違う内容で分けることは可能ですか?
共同相続人全員の同意があれば可能です 民法第907条では、「共同相続人は、被相続人が遺言で禁じた場合を除き、いつでも、その協議で、遺産の分割をすることができる」と規定しています。故人の意向である遺言書が優先となることを前提としつつも、相続人間で遺産分割協議をすることも可能ということです。
また、自筆証書遺言の場合、遺言書が一定の法定要件を満たしておらず遺言書として無効である場合も遺産分割協議が必要です。

 故人に借金がありました。借金も相続しますか?
はい、負債も相続します プラスの財産のみならずマイナスの財産も同じように法定相続分に従い相続します。もしマイナスの方が多い場合は相続放棄の手続も視野に入れ、早めに対処する必要があります。
→相続放棄についてはこちら

遺産分割がまとまらない場合はどうしたらいいですか?
調停の利用もご検討ください 当事者間で話し合いがまとまらない時には、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることにより、調停手続きの中で話し合いを進めるという方法もあります。遺産分割調停では、調停委員が間に入り当事者の言い分を聞いたうえで、客観的な意見と妥当な分割案についてアドバイスしてくれます。
一般的に勘違いされやすい点として、裁判所と聞いただけでイコール訴訟と思ってしまう人も少なくありません。あくまでも調停と裁判(訴訟)は別物です。調停は当事者の協力・譲歩・合意を前提としており、裁判の判決のように一方的に判断が下るものではありません。
司法書士は裁判所提出書類作成の代理権を有していますので、当事務所でも遺産分割調停申立書作成を承っております。
→調停申立書作成など裁判業務についてはこちら
ただし、現段階から明らかに紛争性がある場合は弁護士にご相談なさってください。